米粉のお菓子をおいしく作るためのコツ〜ヴィーガンお菓子の場合も

お菓子作りのコツ

最近グルテンフリーのお菓子が人気ですね。

大豆粉やおから粉を使うなどいろいろな方法がありますが、手っ取り早くグルテンフリーにするには、小麦粉の代わりに米粉を使うことです。

でも小麦粉をそのまま米粉に置き換えれば良いかというとそんな簡単でもないんです。

今回はレッスンのレシピを作るに当たって、私が体感した米粉のお菓子をおいしく作るためのコツをご紹介します。

 

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お菓子にとってのグルテンの役割とは

まずはグルテンのお話です。

小麦粉には2種類のタンパク質グルテニングリアジン)が含まれており、水を加えてよく練ると、粘り弾力のあるグルテンが出来上がります。

お菓子作りではこのグルテンは、パイ生地を作るときに伸びの良い弾力を与えたり、ジェノワーズではケーキの骨格となり食べたときに心地よいソフトな弾力を与えてくれます。

お菓子作りの本に、グルテンが出ないように混ぜる、などとありますよね。

グルテンが過剰にできすぎると、生地の伸びが悪くなったり、生地が硬くなったり、焼き縮みしたり、ふくらみが悪くなったりします。

かといってグルテンが全く形成されないと、クッキーのサクッとした食感や、適度な弾力のあるスポンジ生地を作ることができません。

 

米粉を購入するときの注意点

米粉を購入するときに気をつけて欲しいのが、製菓用の米粉を購入するということ。

製菓材料店へ行くと米粉は主に2種類あります。

  • 製パン用米粉
  • 製菓用米粉

お菓子作りには製菓用の米粉を使用してくださいね。

製パン用と製菓用の違いは、粒子の細かさです。

粒子が非常に細かいため、小麦粉と同じ感覚で使用することができます。

 

米粉のお菓子をおいしく作るコツ

米粉のお菓子の特徴は、ふんわりほろほろといった食感が得意。

反対に、カリッと、ザクっと、ソフトな弾力といった食感が少々苦手です。

バターを使用するクッキーなどは小麦粉のものと比べてもろい食感になります。

スポンジ生地やバターケーキは歯切れよく焼き上がります。

タルト生地はグルテンが形成されないためにちぎれやすくなりますので成形時は注意してください。

バターや卵を使うお菓子には小麦粉の分量をそのまま米粉に変換しても問題ない場合が多いですが、米粉は種類によって水分の吸水率がかなり変わりますのでその都度調整が必要です。

最近米粉のカヌレの試作をしたのですが、小麦粉で作るそれに比べてどうしてもベッチャリしやすく(中がプリン状になる。)、そして表面が固くなりやすいです。

材料は牛乳に卵、米粉と少量のバターですが、あれはきっと高温のオーブンで焼くと米粉が焼き固まって餅状にガチガチに固くいるんですね。

そりゃ固くなるはずだ!

カヌレは今後も焼き加減を調整しつつ試作を続けます。

 

米粉のお菓子をおいしく作るコツ(ヴィーガン)

米粉でヴィーガンお菓子(卵やバターを使わないお菓子)を作る場合はもう少し難しくなります。

米粉のヴィーガンクッキーを作ったけれど、ガチガチに固くなって食べられなかった!

こんな経験はありませんか?

主な失敗例が、

  • 生地がガチガチに固くなった
  • 目が詰まって思い焼き上がりになった

生地が硬くなるのを防ぐには、アーモンドプードルなどパウダー状のナッツ類を混ぜてあげることで解決します。

アーモンドプードルを加えることで風味豊かにコクも出ます。

その分カロリーも高くなってしまうデメリットもあります。

基本的にヴィーガン米粉菓子を作ろうとする人はヘルシー志向の人が多いのですが、よりヘルシーに作ろうとアーモンドプードル減らしたり、オイルを減らしたり、砂糖を減らしたりして、結果おいしくないものが出来上がってしまうことがありますので注意してください。

おいしくないと食べたいと思わなくなり、結局ヘルシーなことも続けられません。

そしてデンプンを原料とした葛粉片栗粉を加えると、クッキーであれば歯切れの良いサクサクとした食感、ケーキ類であればより軽い食感に焼き上がります。

ケーキ類はバナナをつぶしたもの水切りしたお豆腐を加えてもしっとりふんわり焼き上がります。

とにかく米粉に別のものを足してあげるのがポイントです。

それから吸水率がとても高い米粉を使った場合は、目が詰まった重い仕上がりのお菓子になってしまいます。

そしてヴィーガンお菓子を作るときに合わせることが多い豆乳は、濃度の濃くないものがおすすめです。

そして卵や乳製品を使用するとき以上に米粉の吸水率が影響してきます。

パサつく場合は水分(豆乳や油脂)を足し、べたつく場合は米粉を足して調整してみてください。



米粉のお菓子の保存方法

前出の米粉のカヌレの話になりますが、冷蔵庫で保存するとどうしても劣化が早くなり、本当においしく無くなります!

これは米粉のデンプンに原因があります。

調理するときにα(アルファ)化して消化しやすい形に変化したデンプンが、冷蔵庫などで冷やされるとまた元の形に戻ろうとするβ(ベータ)化という現象が起こります。

これが米粉のお菓子を冷蔵庫に入れるとおいしくなくなる原因です。

米粉のお菓子は作ったらすぐに食べる、どうしても保存する場合はラップして冷凍庫で保存するのがおすすめです。



まとめ

グルテンフリーの米粉のお菓子、卵や乳製品を使う場合はそんなに難しくなく、

ヴィーガンの場合はちょっとしたコツが必要です。

しかし作り方次第でヴィーガンスイーツもおいしく作ることができますよ。

私も日々よりおいしい米粉のお菓子をと励んでおりますが、本音は小麦粉もお菓子の方が好きかな(笑)

 

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