こんにちは。
卵、乳製品不使用で作るヴィーガンジェノワーズ、豆乳を泡立てたメレンゲで気泡を作るのですが、一般的な大豆固形分9%のものよりも少し高めのものの方が壊れにくい気泡を作ると言われています。
大豆固形分が高い豆乳を使えばそれだけ気泡が安定してふんわりしたジェノワーズができるのか?気になって検証してみることにしました。
豆乳メレンゲで作る気泡の構造
普通のジェノワーズ(スポンジ生地)は卵を泡立てて気泡を作りふんわりした生地を作ります。
それに対しヴィーガンの生地は卵を使用せず、ベーキングパウダーの力と豆乳を泡立てた気泡でケーキを膨らませます。
卵のメレンゲに比べて豆乳のメレンゲは非常に壊れやすい、それはタンパク質の量が影響しています。
タンパク質量の多い卵で作るメレンゲは壊れにくい気泡を作り、オーブンで加熱することによって薄力粉と結びついてしっかりとした土台を作る、それよりもタンパク質量の少ない豆乳のメレンゲは壊れやすく気泡も作りにくいということになります。
豆乳におけるタンパク質量とは何か、それは大豆固形分です。
単純に大豆固形分が多くなるとタンパク質量も増えます。
今回はその大豆固形分量の違う3種類の豆乳を使って作るジェノワーズの焼き上がりの違いを比較したいと思います。
使用する豆乳
今回は3種類の大豆固形分量が違う豆乳を使用します。
マルサン毎日おいしい無調整豆乳 | 大豆固形分9% |
めいらく豆腐もできます有機豆乳 | 大豆固形分10% |
マルサン無調整濃厚タイプ | 大豆固形分14% |
タンパク質量が多い豆乳の方が壊れにくい気泡ができるとすれば大豆固形分14%のマルサン無調整濃厚タイプが一番ふんわりしたジェノワーズが焼きあがるはずです。
ヴィーガンジェノワーズ
ヴィーガンジェノワーズの作り方は現在レッスンもしていますので詳細は控えます。
大まかな作り方を説明すると、
- 豆乳を泡立て、砂糖と油脂を加えてしっかりとした気泡を作る。
- 豆乳メレンゲと小麦粉とベーキングパウダーを混ぜ合わせて生地を作る。
- オーブンで焼き上げる。
生地を作る際の混ぜ方、焼き時間などは全て統一して作ります。
焼き上がりの違い
焼きあがったジェノワーズを完全に冷まし、半分にカットしたものを比較してみます。
断面の様子
断面の様子を比較してみます。
マルサン毎日おいしい無調整豆乳 | 気泡がほとんど見られない、目が詰まった感じ |
めいらく豆腐もできます有機豆乳 | 程よく気泡ができる |
マルサン無調整濃厚タイプ | 気泡がほとんど見られない、目が詰まった感じ |
以外にも大豆固形分9%のものと14%のものは気泡ができずに目が詰まったような焼き上がりでした。
大豆固形分10%のものは程よく気泡ができて、普通のジェノワーズのようにふんわり感ができました。
食感
食感も比較してみます。
大豆固形分9%と14%のものは見た目の通りふんわり感が足りない感じです。
キメは細かいのですが、スポンジケーキというよりはパウンドケーキに近い食感です。
大豆固形分14%のものの方がより重い食感でした。
大豆固形分10%のものはふんわり感もあり柔らかい食感で、生地にシロップやクリームを塗ってもしっかりと吸収してくれそうです。
風味は大豆固形分に関係なくどれもあっさりとおいしく焼きあがりました。
まとめ
ここからは私の持論ですが、大豆固形分が14%のものは濃厚なだけに重さで気泡が潰れてしまう、大豆固形分が9%のものはタンパク質量が少ないために気泡が壊れやすい。
この結果を見ると一番ふんわり気泡もできる焼き上がりは大豆固形分10%のものですが、レシピによっては違う結果になるかもしれません。
ですが大豆固形分(タンパク質量)が多い豆乳を使えば壊れにくいメレンゲができるという仮定は覆されました。
卵を使わないヴィーガンジェノワーズ、卵を使って膨らませるジェノワーズと同じような食感のものが作れるのかといえばそれは不可能です。
ですがそれなりに気泡を作り焼き上げれば、できる限りでふんわりとしたおいしいジェノワーズが焼き上げることができます。
今後もいろいろな比較でお菓子作りを検証していきたいと思います。
コメント